映画「幼い依頼人」(2019年公開)は、実際に韓国で起きた漆谷継母児童虐待死亡事件を題材にしたサスペンス作品です。
観る者に重苦しい現実を突きつける物語でありながら、子どもを守る大人の責任や司法の在り方を問いかけてきます。
主演はイ・ドンフィとユソン。
社会派作品としても高い評価を受け、日本でも2020年に公開されました。
フィクションを交えながらも、実際の事件を思い起こさせるリアルな描写が観客の胸を締めつけます。
映画「幼い依頼人」解説
ロースクールを出て将来を約束されたはずの青年ジョンヨプは、就職に失敗を繰り返し、臨時で児童福祉館に勤務することになります。
そこで出会ったのが、継母から虐待を受ける姉弟ダビンとミンジュン。
最初は深刻に受け止めきれなかったジョンヨプですが、やがて鼓膜が破れるほどの暴力、そして弟の死という最悪の結末を目の当たりにし、少女ダビンが殺人容疑をかけられる展開に衝撃を受けます。
真実を明らかにするため、彼はダビンの弁護士として立ち上がることを決意するのです。
キャスト
- イ・ドンフィ:ジョンヨプ(落ちぶれた青年弁護士候補)
- ユソン:ジスク
- チェ・ミョンビン:キム・ダビン(虐待を受ける姉)
- イ・ジュウォン:キム・ミンジュン(弟)
- コ・スヒ:ミエ(継母)
- ソ・ジョンヨン:ムンジョン
- ウォン・ヒョンジュン:ジョンナム
- イ・ナラ:ソジョン
- その他、検事・担任教師・判事など多彩な脇役陣が物語を支えています。
映画「幼い依頼人」ネタバレあらすじ
物語の冒頭、主人公ユン・ジョンヨプ(イ・ドンフィ)は、弁護士を目指して就職活動中の若者です。
面接で「キティ・ジュノヴィーズ事件」の話題に触れ、目撃者が黙視していたことを批判する意見を述べますが、なかなか就職には結びつきません。
一方、ジョンヨプが住む地域には、10歳の少女ダビン(チェ・ミョンビン)とその弟ミンジュン(イ・ジュウォン)が暮らしています。
ダビンは、母親を早くに亡くし、父親ジョンナム(ウォン・ヒョンジュン)と新しい継母ジスク(ユソン)と一緒に過ごしていました。
ジョンナムは育児に無関心で、ジスクは次第に子供たちに対して虐待を加えていきます。
ダビンは虐待に耐えかねて警察に通報しますが、ジスクはそれを否定し、学校も問題として扱おうとしません。
こうした中で、ジョンヨプはダビンとミンジュンに出会います。
ジョンヨプは、二人の異変を感じ取りますが、どうしていいのか分からずに悩む日々が続きます。
物語の転機:ダビンの無実と虐待の証拠
ジョンヨプが児童福祉士として勤務する中で、ダビンとミンジュンと再び関わることになります。
ジョンヨプは、ダビンが自分に渡した一枚の写真を通じて、過去に少しずつ近づきます。
その写真の顔が切り取られていたことに、ジョンヨプは不審を抱きますが、その意味に気づくには時間がかかります。
やがてジョンヨプはソウルの弁護士事務所に就職が決まり、ダビンやミンジュンとは疎遠になります。
しかし、ダビンはジョンヨプに再び助けを求め、再会を望んでいました。
その後、ジスクの虐待が続き、ダビンは警察に自白を強要されます。
その結果、ミンジュンが死亡したことが伝えられ、ダビンは殺人犯として疑われます。
ジスクの過去と無関心な社会
ジョンヨプは、ダビンの無実を信じて、彼女を助けようと決意します。
地元に戻り、友人たちと共にダビンを助けるために戦い始めます。
調査を進めるうちに、ジスクには過去に学歴詐称や詐欺罪で服役していた経歴があることが明らかになり、悪行が徐々に明らかになっていきます。
しかし、周囲の人々はこの問題に無関心で、誰もダビンを助けようとはしません。
ジョンヨプは、自分の無力さを痛感しつつも、決して諦めることなく、ダビンの無実を証明しようと戦います。
ダビンの証言とジスクの逮捕
物語のクライマックスでは、ダビンが最終的に証言を決意します。
ジョンヨプが送った差し入れの中には、ジョンヨプのメッセージと共に夜光ステッカーが入っており、それがダビンの心を開かせます。
ダビンは、自分が受けていた虐待の証言をすることを決心し、法廷でその事実を告白します。
さらに、ダビンがミンジュンを殺していないことを証明するための重要な証拠が明らかになります。
それは、ジョンヨプが以前にミンジュンにプレゼントしたゴリラのぬいぐるみに内蔵されていたカメラの映像です。
この映像により、ジスクがミンジュンを虐待していた様子が証拠として法廷に提出され、ジスクの罪が明らかになります。
ジスクは児童虐待および傷害致死罪で懲役16年の有罪判決を受け、ジョンナムも児童虐待放置の罪で懲役5年の判決を受けます。
ダビンはついに自由を手にし、彼女の無実が証明されたことで、事件は一段落を迎えます。
結末:ダビンとジョンヨプの未来
事件の後、ジョンヨプはダビンに、母親の写真を渡します。
ダビンは、その写真に写っていた顔を取り戻すことができ、ミンジュンも天国で母親に会えるだろうと喜びます。
映画は、無関心な社会と、虐待を受けた子供の悲劇的な状況を描きながらも、最後には希望を感じさせる結末を迎えます。
ジョンヨプとダビンの絆が、どれほど深いものであったのかが伝わってきて、観客は心を動かされることでしょう。
映画「幼い依頼人」感想
映画「幼い依頼人」を観て、正直しんどかったです。胸の奥をギュッとつかまれるような気持ちになりました。
テーマが児童虐待なので、重たいのはわかっていたんですが、スクリーンの中で描かれる現実味のある暴力や、子どもが声を上げても大人に届かない無力さが想像以上にきつかったです。
でも、それ以上に考えさせられる部分が多くて。主人公ジョンヨプが最初、子どもたちのSOSを軽く受け止めてしまうんですよね。
あの「また来る」という言葉が、後からすごく重く響いてきます。きっと現実でも、こういう見過ごしっていっぱいあるんじゃないかなと思うと、自分も無関係ではいられない気持ちになりました。
ダビンを演じたチェ・ミョンビンの表情が忘れられません。
大人に甘えたい年頃なのに、必死で自分を守ろうとする強さと幼さが同居していて、見ていて涙が止まりませんでした。
あと、裁判のシーンでは「本当の悪は誰なのか」が揺さぶられます。
表面だけ見ればダビンが弟を殺した“加害者”になってしまうんだけど、実際は彼女も犠牲者なんですよね。この構図があまりにも残酷で、社会の仕組みそのものが試されているように感じました。
観終わったあと、ただの映画として割り切れない気持ちがずっと残りました。
自分が日常で出会う小さなサインを見逃さないこと、誰かのSOSにちゃんと耳を傾けること、それが大事なんだと痛感させられました。重たいけれど、観てよかったと思える作品でした。
映画「幼い依頼人」無料視聴の方法
映画「幼い依頼人」は、韓国で実際に起きた児童虐待事件を基にした社会派サスペンスです。
U-NEXTではこの作品を見放題作品として配信しており、初めて登録する方なら無料で視聴することができます。
ここではその具体的な方法をまとめます。
U-NEXTで無料視聴できる理由
U-NEXTには 31日間の無料トライアル が用意されています。
新規登録者はこの期間内であれば月額料金がかからず、見放題対象の映画やドラマを追加料金なしで楽しむことができます。
「幼い依頼人」もその見放題作品のひとつなので、無料体験を使えば実質0円で視聴可能です。
登録から視聴までの流れ
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まとめ
映画「幼い依頼人」は、韓国で実際に起きた児童虐待事件を題材にした社会派サスペンスです。ロースクールを出た主人公ジョンヨプが、無関心の代償を背負いながら少女ダビンの弁護士となり、虐待の真実と社会の歪みに立ち向かう姿を描いています。観る人に「子どもを守る責任」や「見て見ぬふりの罪」を突きつける重いテーマですが、強いメッセージ性を持った作品です。
感想としては、胸が苦しくなる一方で「自分ならどうしたか」と考えさせられる時間になりました。俳優陣の演技もリアルで、特に子役チェ・ミョンビンの存在感は圧倒的です。
視聴するならU-NEXTの無料トライアルを利用すれば、31日間見放題の中で「幼い依頼人」を追加料金なしで楽しむことができます。重たいテーマながらも観てよかったと思える一本なので、まだの方はぜひチェックしてみてください。
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