映画「エリック・クラプトン~12小節の人生~」は、ギターの神様と呼ばれたエリック・クラプトンの栄光だけを追いかける作品ではありません。
むしろ、栄光の裏で何度も崩れて、何度も立て直してきた時間を、エリック・クラプトン本人の言葉と貴重な映像で辿っていくドキュメンタリーです。
正直、観る前は「伝説のギタリストの成功物語かな」と思っていました。
でも実際は、音楽の話より先に、人としての痛みがどんどん出てきます。
エリック・クラプトンの指先の凄さより、心の空洞の大きさに目がいきました。
この記事では、映画概要と出演者を整理したうえで、結末まで含めたネタバレあらすじを丁寧にまとめます。
鑑賞前の方はここで引き返した方が安心です(^▽^)/
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映画「エリック・クラプトン~12小節の人生~」解説



映画「エリック・クラプトン~12小節の人生~」は2017年のイギリス映画で、監督はリリ・フィニー・ザナックです。
映像の軸になっているのは、エリック・クラプトン本人の振り返りです。
成功談を並べるというより、痛い記憶まで引っぱり出して言葉にしています。
だから観ている側も、軽い気持ちで受け取れません。
アーカイブ映像が強いので、音楽ファンほど刺さる
この作品は「語り」だけで押し切るタイプではなく、当時の映像や写真、スタジオやライブの空気が挟まってきます。
ヤードバーズ、クリーム、ブラインド・フェイス、デレク&ザ・ドミノスといった時代ごとの変化が、説明よりも表情や音で伝わります。
自分は演奏シーンに入った瞬間、情報として理解するより先に体が反応してしまいました。
グラミー賞受賞やロックの殿堂入りといった華やかな実績も出てきます。
ただ、この映画が本気なのは別の部分です。
母から拒絶された記憶、仲間との決別や死、パティ・ボイドへの恋、ドラッグとアルコール、そして息子コナーの死。
エリック・クラプトンの人生の刺さる部分が、逃げずに積み上げられていきます。
キャスト(出演)
ドキュメンタリーなので、俳優のキャストではなく「登場する人物」の層が厚い作品です。
エリック・クラプトン本人とブルースの系譜
エリック・クラプトン本人が語りの中心で、B・B・キングが特別な存在として描かれます。
冒頭のB・B・キングへの追悼と感謝の言葉は、挨拶というより原点の確認みたいに聞こえます。
ブルースに救われたという実感が、言葉の端に残っています。
ジョージ・ハリスン、ジミ・ヘンドリックス
ジョージ・ハリスンとの交流は、音楽仲間というより心の拠り所のように映ります。
そしてジミ・ヘンドリックスの存在は、同世代の天才としての刺激であり、喪失としての衝撃でもあります。
ジミ・ヘンドリックスの死を知った後の空気は、画面越しでも重く感じます。
パティ・ボイド、仲間たち
パティ・ボイドは、恋愛の相手として以上に、エリック・クラプトンの感情を大きく揺らす存在として出てきます。
さらにロジャー・ウォーターズ、ジョン・メイオール、マディ・ウォーターズ、アレサ・フランクリンなど、エリック・クラプトンの音楽を形作った人たちの名前が自然に繋がっていきます。
映画「エリック・クラプトン~12小節の人生~」あらすじ・ネタバレ
2015年5月、エリック・クラプトンはB・B・キングへの追悼を語ります。
そこから時間が巻き戻り、1945年のイギリスへ入っていきます。
幼いエリック・クラプトンは、祖父母に育てられながら、どこかで噛み合わない感覚を抱えています。
学校で馴染めず、理由もはっきりしないまま変わり者扱いされ、ひとりで過ごす時間が増えていきます。
決定的なのは出生の秘密です。姉だと思っていた女性が実母で、両親だと思っていた祖父母が育ての親だった。
しかも実母はエリック・クラプトンを残して去っていた。
この事実を知った瞬間、エリック・クラプトンの心の景色が変わってしまうのが分かります。
信じたかったものが崩れる音って、たぶんああいう感じです。
そして音楽が避難場所になります。
子ども向けラジオ番組から流れる音に救われ、レコードを買い、ギターを手に入れて、昼夜問わず弾く。
エリック・クラプトンがギターにのめり込むのは才能の話でもありますが、もっと手前の「傷を抱える場所」を探す行動に見えました。
ヤードバーズからクリームへ
エリック・クラプトンはブルースに傾倒し、ロンドンのクラブに通い、ザ・ローリング・ストーンズとも関わりを持ちます。
ルースターズを経てヤードバーズに加入し、プロの世界へ入っていきます。
ヤードバーズが「フォー・ユア・ラブ」でヒットした一方、エリック・クラプトンはポップ化に耐えられず脱退します。
この選択がエリック・クラプトンらしいです。売れる道より、納得できる音を選ぶ。
ジョン・メイオール&ザ・ブルースブレイカーズで腕を磨き、レスポールとマーシャルで理想の音に辿り着くころ、周囲は「Clapton is God」と騒ぎ始めます。
でもエリック・クラプトンは、名声に酔うというより、名声に居心地の悪さを感じているように見えます。
褒められるほど孤独が増す人って、たまにいます。
1966年、クリーム結成。ブルースにジャズとロックを混ぜ、時代を変える音が鳴ります。
ジミ・ヘンドリックスとの交流も描かれます。
ただ、頂点が近づくほど、関係は壊れやすくなります。
クリームの多忙さ、メンバーの対立、恋人シャーロットとの疲労。
1968年の解散は、成功の反動のように感じます。
パティ・ボイドへの恋、仲間の死
クリーム解散後、エリック・クラプトンはジョージ・ハリスンの家に出入りするようになります。
パティ・ボイドがいる場所です。
このあたりから、映画の空気が変わります。
音楽の話をしているのに、心の穴の話になっていく。
エリック・クラプトンがパティ・ボイドに惹かれていく流れは、美談ではなく、苦しさの匂いが強いです。
エリック・クラプトンはブラインド・フェイスを結成しますが長続きせず、手紙を書き、電話をし、想いを募らせていきます。
デレク&ザ・ドミノスを結成し、デュアン・オールマンとの出会いを経て「いとしのレイラ」に辿り着きます。
ここは音楽史としても強い場面ですが、映画の中では「恋の勝利」ではなく「届かない痛み」の結晶として響きます。
その後にジミ・ヘンドリックスの死が重なり、アルバムが思うように受け入れられず、精神は追い詰められます。
エリック・クラプトンはドラッグへ沈み、引きこもり、やがてアルコールへ移っていきます。
ステージで酒を飲み、罵声を浴び、怒りが爆発する場面が出てくると、観ている側もつらいです。
天才の転落という見方もできますが、自分は「助け方が分からない人の孤独」を見ている気持ちになりました。
コナーの死と再生
パティ・ボイドとの関係は揺れ続け、エリック・クラプトンは治療を受けるようになります。
その後、ロリ・デル・サントとの間に息子コナーが生まれます。
エリック・クラプトンが父親として立ち直ろうとする空気が、ここで一瞬見えます。
リハビリを始める決意も出てきます。
しかし1991年、ニューヨークでコナーが転落死します。
この出来事は、説明が淡々としているほど重いです。
映像と語りが静かなのに、胸の奥がざわざわします。
自分はここで一度止めたくなりました。
続きが分かっているのに、見たくないという気持ちが出ます。
それでもエリック・クラプトンは音楽へ戻ります。
コナーへ捧げた「ティアーズ・イン・ヘヴン」を生み、音楽に救われたと語ります。
さらに、依存症の人のための治療施設クロスロード・センター設立へ繋がっていきます。
エリック・クラプトンが「生き延びた」だけで終わらず、誰かのために場所を作るところまで描かれるのが、この映画の救いです。
映画のラストはB・B・キングとの映像で締まります。
B・B・キングの言葉が残る形で終わるのがいいです。
映画「エリック・クラプトン~12小節の人生~」感想
映画「エリック・クラプトン~12小節の人生~」を観たあと、しばらくギターの音を聴く気になれませんでした。嫌いになったわけではなくて、頭の中に映像と話が残りすぎて、音だけを気楽に楽しめなくなったんです。クラプトンの指が動くたびに、過去の場面が一緒に浮かんでしまう感じでした。
最初に心を持っていかれたのは、子どもの頃の話です。祖父母を両親だと思って育って、あとから全部ひっくり返る。これ、文章で読むと一行で終わるのに、本人の口から聞くと重さが違います。クラプトンが「僕のママになってくれるの?」と聞いて「いいえ」と返された話が出てきたとき、胸がきゅっとなりました。あの一言って、殴るより効くやつです。そこで人を信じるのが怖くなったとしても、そりゃそうだと思ってしまいました。
ギターにのめり込む流れも、夢を追ったというより、逃げ場所を作ったように見えました。学校で居場所がなくて、変わり者扱いされて、ひとりで過ごすようになる。そこでギターを抱えて部屋にこもって練習する。好きだから、というより、そこにいると落ち着くから。そんな感じがしました。自分も、気持ちが落ちたときに同じ曲を何度も流してしまうので、ちょっと分かるんですよね。何かを上手くやりたいというより、頭を静かにしたいだけのときがあります。
ヤードバーズを辞めた理由も、かっこよく見えました。ヒット曲が出たのに、ポップに寄っていくのが嫌で離れる。普通はそこで我慢すると思います。売れるって、そういうことですから。でもクラプトンは「いやだ」と言って出ていく。強いというより、譲れないものがある人の面倒くささがそのまま出ていました。そこが人っぽくて良かったです。
クリームの時代の映像は、言葉がいらないくらい説得力がありました。音が太い。音が前に出てくる。あれを観ると「そりゃClapton is Godって書かれるわ」と思います。でも、神様扱いされても本人は嬉しそうじゃないんですよね。周りが盛り上がれば盛り上がるほど、本人はどこか遠くに行ってしまう。あの感じが不思議でした。
パティ・ボイドの話に入ったあたりから、観ていて苦しくなりました。ジョージ・ハリスンの妻に恋をするって、簡単に言えば最悪です。でも、クラプトンの目線で語られると「やめろよ」と思いながらも止められない感じが伝わってきます。ラブレターを書いて電話をして、どんどん深くなっていく。あれは恋というより、穴を埋めようとしている動きに見えました。好きだから手を伸ばすというより、放っておくと崩れるから掴みにいく。そんな感じです。
「いとしのレイラ」ができる場面も、気持ちよさより痛さが残りました。名曲が生まれる瞬間って、本当は明るいものだと思っていました。でもこの映画だと、曲ができても状況が何も良くならないんです。曲で気持ちを伝えても届かない。届かないのに曲だけは残る。その残り方が、ちょっと残酷でした。
いちばん辛かったのは、コナーの話です。転落の場面そのものを見せるわけじゃないのに、言葉だけで十分でした。クラプトンが家に戻って、あとから手紙が届く。「大好き。また会いたい」。ここは本当にきついです。自分はこの辺りで画面を見ながら、呼吸が浅くなりました。こういうのって、想像のほうが怖いんですよね。
それでもクラプトンが曲を作るところで、少しだけ救われました。「ティアーズ・イン・ヘヴン」は知っていました。でも「こういう状況で生まれた曲」だと理解した瞬間、もう同じようには聴けないと思いました。悲しい曲というより、立っていないと崩れる人の曲に聞こえます。
あと、クロスロード・センターを作る話が出てきたのも印象に残りました。ギターを売って施設を作るって、簡単にできることじゃないです。しかも、きれいごとっぽく話さずに「ここで人を救うことは音楽に勝るとも劣らない価値がある」と言う。あれは経験した人の言い方でした。自分はそこを見て、少しだけクラプトンが遠い存在から戻ってきた気がしました。
観終わったあと、クラプトンのことを「伝説のギタリスト」としてだけは見られなくなりました。すごい人なのは変わりません。でも同時に、ずっと不安定で、ずっと何かを埋めようとして、何度も落ちて、何度も戻ってきた人だと感じました。音の上手さより、戻ってくるしつこさが記憶に残る映画でした。
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まとめ
映画「エリック・クラプトン~12小節の人生~」は、エリック・クラプトンの人生を、成功した順にきれいに並べる映画ではありません。
エリック・クラプトンが子どものころ、祖父母を両親だと思って育ち、あとから実母が別にいると知ってしまった話から始まります。
実母に「僕のママになってくれるの?」と聞いて「いいえ」と返された場面が出てきて、そこでエリック・クラプトンが人を信用できなくなっていく流れがはっきり分かります。
その後は、ヤードバーズを脱退してジョン・メイオール&ザ・ブルースブレイカーズに入り、クリームを結成して一気に有名になります。
レスポールとマーシャルで音を作り、「Clapton is God」と言われる時代も描かれます。
でも映画はそこを持ち上げるより、バンド内の対立や解散の話を先に出してきます。
クリーム解散後は、ジョージ・ハリスンと近い関係になり、パティ・ボイドに惹かれていく流れが続きます。
パティ・ボイドへ手紙を書き、電話を入れ、止まれなくなる様子が出てきます。
デレク&ザ・ドミノスでデュアン・オールマンと出会い、「いとしのレイラ」を作る場面もありますが、曲が完成してもパティ・ボイドとの関係はうまくいきません。
さらにジミ・ヘンドリックスの死が重なり、エリック・クラプトンはドラッグに沈み、家にこもり、やがてアルコールにも依存します。
酔ったままステージに立って観客から怒鳴られる場面まで出てきて、見ていてきついです。
物語の後半は、ロリ・デル・サントとの間に生まれた息子コナーが1991年に転落死する出来事が中心になります。
コナーが亡くなったあとに手紙が届く場面があり、その流れでエリック・クラプトンが「ティアーズ・イン・ヘヴン」を作るところまで描かれます。
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