映画『陽はまた昇る』って、ただのビジネス映画だと思ってたんです。
でも、実際に観てみると、グッと胸に響くヒューマンドラマで…。
しかも、あのVHS誕生の裏側がこんなに熱かったなんて、正直知らなかったです。
公開は2002年、監督は佐々部清さん。
この作品がデビュー作というのが驚きでした。
主演は西田敏行さんと渡辺謙さん。
名優たちががっちり支えてくれているので、物語に引き込まれる力がすごいんです。
映画「陽はまた昇る」解説
この作品、VHS開発の実話をベースにしてるという点がまず注目ポイントです。
元になったのは、佐藤正明さんのノンフィクション『映像メディアの世紀』。
高度経済成長の終わりごろ、日本ビクター(現在のJVCケンウッド)が家庭用VTRの開発に挑んだ過程を描いています。
実際の企業名や製品名も登場するので、ドキュメンタリーっぽいリアルさもありますが、映画としての演出も効いていて、見ごたえたっぷりでした。
物語の舞台は1973年。日本ビクターは当時、経営危機に直面していて、VTR事業も赤字続き。
そこに主人公・加賀谷が工場長として送り込まれるわけですが、その役割はなんとリストラ。
はじめは「人減らしに来たのか」と工場内で完全アウェー状態になるんですよね。
でも、加賀谷がすごいのは、現場の空気を変えようと一人ひとりの名前を覚え、声をかけ、徐々に信頼を得ていくところ。
自分も新しい職場に入ったときに、「名前を覚える」って地味に効くよなあって思い出しました。
キャスト・登場人物とそれぞれの魅力
登場人物たちが本当に個性豊かで、どのキャラにもちゃんとストーリーがあるんです。
加賀谷役は西田敏行さん。もうこの人の温かみのある演技、泣かされっぱなしでした。
理想論だけでなく現実の壁と向き合いながら、じっくりと周囲を変えていこうとする姿は、管理職に就いたことがある人なら共感しかないんじゃないでしょうか。
渡辺謙さんが演じるのは江口。
もともと加賀谷の部下で、のちに松下電器に転職する人物です。
この江口の存在が、開発のキーパーソンになっていきます。
あと、脇を固める俳優陣も豪華。
段田安則さん、田口トモロヲさん、六平直政さんなど、実力派がずらっと並んでいて、どのシーンもグッと引き締まります。
個人的にグッときたのは、町工場の門脇工業が火災で全焼するシーン。
実際の現場でどれだけ人が汗を流していたかを想像すると、胸が痛くなるし、ものづくりって本当に奇跡の連続だと思わされました。
映画「陽はまた昇る」あらすじ・ネタバレ!
物語の始まりは1973年、日本ビクターが経営難に陥っていた頃。
社内でも問題児扱いされていたビデオ事業部に、一人の男が送り込まれます。
加賀谷という本社技術部のベテランで、もうすぐ定年を迎えるという年齢でした。
その時点でのビデオ部門は、返品率が異常に高く、リストラの対象になっていたようです。
加賀谷が来た理由は「人員整理」だと決めつけられ、最初は完全に浮いた存在になっていました。
でも加賀谷は一人ひとりと顔を合わせ、名前を覚えて、気さくに声をかけていく。
そうやって少しずつ工場内の空気が変わっていく流れが、観ていてじんわり来るんです。
表向きの整理の裏で、技術者魂が動き出す
やがて加賀谷は、工場敷地内の空き倉庫を使って開発チームをひそかに集め始めます。
昔の仲間だった江口たちを呼び寄せ、「ビデオ開発課」として再編したんですね。
ただ、表向きには修理業務しか与えられず、しかも開発計画も告げられないので、技術者たちは戸惑いながら日々を過ごします。
でも、ここが面白いんです。
実際に顧客の現場でVTR修理をしていく中で、「録画時間が短い」「使い勝手が悪い」といったリアルな不満が浮き彫りになる。
これが、のちのVHS開発のヒントになっていくわけです。
その一方で、技術者の一人である江口は、期待外れな扱いに耐えられず松下電器に転職してしまうんですよ。
正直、「あー行っちゃったか…」と切なくなりました。
ベータマックス発表、そしてVHSの逆転劇へ
1975年、ソニーが先に家庭用ビデオカセット「ベータマックス」を発表します。
これはかなり衝撃的な出来事だったようで、他社も一斉にベータに乗ろうとする空気が業界に広がっていきます。
日本ビクターは完全に孤立する形になってしまいます。
ここで加賀谷たちは大きな決断を迫られます。
実はVHS開発はまだ途中で、画質が安定しないという問題を抱えていました。
でも議論の末、「ベータよりも大きなカセットを作ろう」と決めたんです。
あえて筐体を大きくすることで、2時間録画というニーズに応えようとしたんですね。
このあたりの開発チームのやり取り、すごくリアルでした。
そしてもう一つ感動したのが、加賀谷が本社に提案した“特許の無償公開”。
VHSを他社にも自由に使わせることで、普及を早める作戦に出るんです。
普通なら絶対にやらない判断だけど、加賀谷は「ビデオ文化を広げるためなら」と決断する。
この場面、ちょっと泣けました。
江口との再会と、VHSが世界を変える瞬間
物語のクライマックスでは、かつて離れていった江口が再び現場に戻ってきます。
最初は距離感があるんですが、やがて互いの信念が通じ合い、VHSの最終開発段階に協力していくんです。この再会シーンがすごく良かった。
最後の最後で、VHS規格が完成します。
そしてそれが、日本中、そして世界中の家庭に広がっていく。ラストのナレーションでは、VHSが世界の主流になった事実が語られ、「あの時の苦労が報われた」と実感させてくれました。
映画「陽はまた昇る」感想
正直、最初は「昔のビデオの話か〜、ちょっと地味そうだな」って思ってたんです。でも観始めたら、思ってたのと全然違いました。技術とか開発って聞くと堅そうに感じるけど、この映画はむしろ“人間ドラマ”がメイン。何度もジーンとくる場面があって、気づいたら前のめりになって観てました。
一番心に残ったのは、やっぱり加賀谷さんの存在です。派閥とか肩書きとか、会社組織の中でありがちなことに流されず、「いいものを作る」「誰かの役に立ちたい」っていうシンプルな信念を貫いてる姿が、すごくかっこよかったんですよね。定年間近なのに、自分の居場所がなくなっても、まだ挑戦しようとしてる。その姿に、なんか背中を押されたような気がしました。
あと、開発チームの面々もみんなクセがあって、それぞれに熱い気持ちを持ってて…でもうまくいかなくてぶつかって。でも、ぶつかりながらも一つの目標に向かっていく姿は、青春映画を観てるような熱さがありました。技術者たちの泥臭さというか、“あきらめない姿勢”が本当に胸に刺さりました。
特に印象的だったのが、VHSを他社に無償で開放しようって決断するシーン。ビジネス的にはリスクが大きいはずなのに、「本当にいいものを広めるにはどうすればいいか」って視点で考えてるのがすごいと思ったし、あれって現代にも通じる考え方だなって感じました。今ってつい、数字とか短期的な結果ばかりを見がちだけど、本当は“何のためにやってるのか”をちゃんと見失っちゃダメなんだよな、ってハッとさせられました。
観終わったあと、じんわりと胸が温かくなって、少し前向きな気持ちになれた映画です。「技術とか経営の話って難しそう」って思ってる人にこそ観てほしい作品かもしれません。どの世代にも響く、希望をもらえる一本でした。
映画「陽はまた昇る」無料視聴の方法
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ステップ②:『陽はまた昇る』を検索して視聴開始!
登録が終わったら、さっそくU-NEXTの検索バーに「陽はまた昇る」と入力してみてください。
2002年に公開された渡辺謙さん主演の映画がヒットするので、それをタップして再生スタート。
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結局、U-NEXTがいちばん安心でおトク
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「陽はまた昇る」が気になってる方は、まずはU-NEXTの無料トライアルでサクッと観ちゃうのがいちばんスムーズかもしれません。
気になる方はぜひチェックしてみてくださいね。
まとめ
改めてこの映画を観て思ったのは、「技術って、人の想いが詰まってるんだな」ということ。
誰かの夢を信じる力、それを一緒に叶えようとする仲間、その過程でぶつかる現実と苦悩…。
全部がリアルに詰まった物語でした。
しかも実話がベースだから、説得力が段違いなんです。
自分の仕事にも置き換えて考えたくなるし、「もうちょっと粘ってみようかな」と思える作品でした。
エンタメ作品としてだけじゃなく、ビジネスマンにもグッとくる一本。
ぜひ観てみてください。
きっと、自分の中に灯がともるような、そんな感覚になると思います。
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