アメリカ南部に根強く残る差別と闘いながら、ひとりの黒人死刑囚を救おうとした若き弁護士の実話に基づく映画『黒い司法 0％からの奇跡』。
マイケル・B・ジョーダンとジェイミー・フォックスの熱演が胸を打つこの作品は、人種や貧困をめぐる深刻な現実と、それに立ち向かう人々の強さを描いています。
本記事では、あらすじやネタバレ、実際に観た感想、そしてU-NEXTで無料視聴する方法について詳しく紹介します。
映画「黒い司法 0％からの奇跡」解説
2019年に公開されたアメリカ映画『黒い司法 0％からの奇跡（原題：Just Mercy）』は、実際にあった冤罪事件とそれに立ち向かった若き弁護士の奮闘を描いた社会派法廷ドラマです。
物語の舞台は、黒人差別が色濃く残る1980年代のアメリカ南部・アラバマ州。
死刑を宣告された黒人男性の冤罪を晴らすため、若き黒人弁護士が真実を追求していく姿は、観る者の胸を強く打ちます。
原作は、実在の弁護士ブライアン・スティーブンソンによる回顧録『黒い司法 黒人死刑大国アメリカの冤罪と闘う』。
映画の監督はデスティン・ダニエル・クレットン（『シャン・チー／テン・リングスの伝説』）が務めました。
- 原題：Just Mercy
- 公開年：2019年
- ジャンル：社会派ドラマ／実話／法廷劇
- 監督：デスティン・ダニエル・クレットン
- 脚本：デスティン・ダニエル・クレットン、アンドリュー・ラナム
- 原作：ブライアン・スティーブンソン『Just Mercy』
キャスト一覧
- マイケル・B・ジョーダン：ブライアン・スティーブンソン（若き弁護士）
- ジェイミー・フォックス：ウォルター・マクミリアン（死刑囚）
- ブリー・ラーソン：エバ・アンスリー（支援者）
- ティム・ブレイク・ネルソン：ラルフ・マイヤーズ（偽証の受刑者）
- ロブ・モーガン：ハーバート・リチャードソン（死刑囚・PTSD患者）
- オシェア・ジャクソン・Jr：アンソニー・レイ・ヒントン（後に無実が認められる）
- レイフ・スポール：トミー・チャップマン（地方検事）
- カラン・ケンドリック：ミニー・マクミリアン（ウォルターの妻）
映画「黒い司法 0%からの奇跡」あらすじ・ネタバレ
舞台は1980年代のアラバマ州。
黒人に対する差別が依然として深く根付く中、ハーバード・ロースクールを卒業したブライアン・スティーブンソンは、貧困層や黒人の人々に対して無料で法的支援を行うことを決意し、同じ志を持つエバ・アンスリーと共に非営利団体「イコール・ジャスティス・イニシアチブ（EJI）」を設立します。
彼の最初の大きな案件は、白人少女ロンダを殺害したとして死刑判決を受けたウォルター・マクミリアンの冤罪事件でした。
ウォルターには犯行当日のアリバイがありましたが、警察と検察の強引な捜査と、囚人ラルフ・マイヤーズの偽証によって死刑が確定していたのです。
不正と偏見に阻まれる正義
ブライアンは調査を進める中で、事件当日ウォルターが別の場所にいたというアリバイ証言を得る一方、裁判では黒人証人が排除され、白人の証言ばかりが重視されていたことを知ります。
さらに、ウォルターの隣の独房にはハーバート・リチャードソンという退役軍人の死刑囚が収容されており、彼もまたPTSDによる精神疾患の影響で起こしてしまった事件に対し、公平な裁判を受けていませんでした。
ブライアンはハーバートの助命も試みますが、判決は覆らず、彼の死刑は執行されてしまいます。
この悲劇は、ブライアンにさらなる正義への執念を与えることになります。
ついに明かされる真実
その後、ブライアンは、マイヤーズがかつて検察に脅されて偽証したことを録音したテープを入手。
そこには「ウォルターが殺したのかどうか知らない。無実の人間を巻き込むのは嫌だ」という衝撃の発言が録音されていました。
この音声や、隠ぺいされていた証拠、歪められた検視結果など、多くの新証拠を手にしたブライアンは再審請求を行いますが、地元裁判所は再びこれを退けます。
法廷に響いた「真実」の声
ブライアンは諦めず、メディアに働きかけて事件を全国放送のドキュメンタリー番組『60ミニッツ』で取り上げさせ、世論が一気に動き始めます。
世間からの圧力を受けた検事チャップマンは、ついに再審と告訴の取り下げに同意。
1993年、ブライアンの情熱的な冒頭陳述のあと、全ての罪が棄却され、ウォルター・マクミリアンは晴れて自由の身となりました。
彼は法廷で感極まって涙を流し、ブライアンに感謝を伝えました。
映画「黒い司法 0%からの奇跡」のその後と実際の影響
- 実際にブライアン・スティーブンソンはその後も活動を続け、140人以上の死刑囚に対して無罪や減刑を勝ち取りました。
- ウォルター・マクミリアンとは亡くなるまで交流が続きました。
- この映画を通じて、「アメリカでは9人に1人が冤罪で死刑判決を受けている」という衝撃の事実が広く知られるようになりました。
映画「黒い司法 0%からの奇跡」感想
映画「黒い司法 0％からの奇跡」を観て、一言でいえば……胸が締めつけられるような気持ちになりました。これは単なる冤罪事件の話ではなく、「人を人として扱わない社会」と闘う物語でした。正直、観ていて何度も悔しくて、悲しくて、でも最後にはしっかり希望を感じる、そんな映画です。
最初は、よくある法廷ドラマかな？なんて思ってたんですが、違いました。舞台は1980年代のアメリカ南部。けっこう最近の話なのに、まるで100年前みたいな黒人差別のひどさに驚かされました。証拠があるのに無視され、証言しても聞いてもらえない、そんな不条理が次々と描かれていて、「なんでこんなことが？」って何度も思いました。
主人公のブライアン・スティーブンソンを演じるマイケル・B・ジョーダン、めちゃくちゃ良かったです。静かな情熱というか、どんなに怒っていても理性を失わず、でも諦めず、ずっと真っ直ぐな眼差しで正義を信じてる。現実世界でも実在する人物だと思うと、さらに尊敬の気持ちが湧きました。
そして何より印象に残ったのが、ウォルター・マクミリアン役のジェイミー・フォックス。表情だけで苦しみや絶望、そして信頼を見せる演技力に引き込まれました。ラストの法廷での涙には、こっちまで涙腺が崩壊……。抑えてたけど、ボロボロ泣いてました。
あと、ハーバートのエピソードも本当に心に刺さりました。ただの脇役じゃなくて、戦争のトラウマや人間の尊厳って何だろうってことを考えさせられる存在でした。死刑制度の重さを、あれほど静かに、でも強烈に伝えてくれるとは……。
この映画を観終わったあと、自然とスマホでブライアン・スティーブンソンさんの団体（EJI）や、実際にあった冤罪の話を調べていました。物語で終わらせたくない、現実を知りたくなる。そんなふうに動かされる作品でした。
正直、重たいテーマではあるけれど、観て本当に良かったと思える映画です。「正義」や「公平」って言葉が、こんなにも現実に遠くて、それでも誰かが戦ってきた結果として、少しずつ近づいてきたんだということ。その一端を教えてくれる、貴重な作品でした。
映画「黒い司法 0%からの奇跡」無料視聴の方法
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以上が、映画『黒い司法 0％からの奇跡』をU-NEXTで無料視聴するための方法です。
まとめ
『黒い司法 0％からの奇跡』は、司法制度の不公正に真っ向から向き合った実在の弁護士ブライアン・スティーブンソンの闘いを描いた感動作です。
理不尽な判決に苦しむ死刑囚と、諦めずに真実を追い求めた人々の姿が心に深く残ります。
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ぜひ、この機会に真実と向き合う力強い物語をご覧ください。
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